外国会社の駐在員事務所及び外資会社の違いとは?
もしあなたが外国人投資家としてベトナム市場への参入を検討しているなら、最初にどの形態で拠点を構えるかは、コスト、事業の範囲、立ち上げスピードに大きく影響します。
中でも「駐在員事務所」と「ベトナムにおける外資会社(現地法人)」は代表的な選択肢ですが、目的や運営上の権限には明確な違いがあります。
本記事では、 実務的な視点から、両モデルの運用上の条件および活動範囲について簡潔に比較します。
そのうえで、投資家が自社のベトナム戦略に最も適した形態を判断できるようにします。
大枠で考えたら、3点あります。
① 活動範囲について、
外国会社の駐在員事務所は主にベトナム市場を調査したり、親会社との案件を促進したりする目的に設立されます。従って、
- 駐在員事務所は売上になる業務を実施してはいけません。
- 駐在員事務所の活動期間は最大5年間で、その後延長ができます。
② 会計税務について、
駐在員事務所の場合、事務所に勤務する方の個人所得税のみを申告納付すればよいです。売上に発生しませんので、財務諸表を作成する必要はありません。事務所内で、管理の目的に出納帳を作成し、現金を管理すれば良いです、
一方、外資会社の場合、法人税、個人所得税、付加価値税、外国契約税を申告納付し、別の監査法人から独立監査を受けないといけません。
③ 設立及び閉鎖手続き
上記に述べたように駐在員事務所の活動が会社より簡単なのでえ、事務所の設立及び閉鎖手続きは会社より短くて簡単です。
- 事務所の設立期間: およそ1ヶ月に対して外国会社の設立期間: およそ3ヶ月〜
- 事務所の閉鎖期間: およそ4ヶ月〜12ヶ月に対して外国会社の閉鎖期間: およそ12ヶ月以〜
ベトナムにおける現地法人及び駐在員事務所の比較表
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項目 |
外資の現地法人 |
駐在員事務所 |
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1. 管轄機関 |
市・省商工局 |
市・省財務局 |
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2. 法人格 |
有り |
無し |
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3. 事業内容 |
投資証明書に記載される事業を行う |
主に市場調査、 |
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4. 印鑑 |
有り |
有り |
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5. 税コード |
有り |
有り |
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6. ライセンス |
投資登録証明書、企業登録証明書 |
駐在員事務所活動登録証明書 |
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7. 活動期間
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経済区外での設立会社の場合:最大50年 実際、主に10年〜20年 経済区内での設立会社の場合:最大70年 実際、主に50年(土地使用期間と同様) 延長が可能 |
最大5年間 |
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8. 取引契約の締結 |
契約締結が可能である |
原則として、契約締結は不可であるが、 |
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9. 従業員の採用 |
労働契約の締結が可能である |
労働契約の締結が可能である ※実務上、従業員の給与を本店の損金に計上する為、 |
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10. 税務 |
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a. 付加価値税(VAT) |
月次或いは四半期毎に管轄税務署に |
無し |
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b. 法人税(CIT) |
税務署に四半期毎に仮納付し、 |
無し |
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c. 外国契約者税 (FCT) |
外国業者に海外送金を行い |
無し
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d. 事業登録税 |
税務署に毎年1月末に |
無し |
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e. 個人所得税 |
本店で従業員の給与を支払う前に、 |
駐在員事務所で源泉徴収、 |
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11. 財務諸表 |
ベトナム会計基準に基づき、 |
ベトナム会計基準に基づき、財務諸表の作成がする義務はない |
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12. 会計監査 |
税務署に1年財務諸表を提出する前に、 |
無し |
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