2025年雇用法の改正点および企業への影響

2025年雇用法の改正点および企業への影響

提出日: 29/05/2026 06:42 PM

    2025年雇用法の改正点および企業への影響

     

    2025年雇用法は、2025616日に国会で可決され、202611日から施行される。2025年雇用法の新たな規制は2013年雇用法と比べて大幅な変更があり、従業員、企業の権利と義務、そして雇用政策に直接的な影響を与える。これらの新しい点を常に把握しておくことは非常に重要である。以下、2025年雇用法の注目すべき点を照会する。

    1. 雇用サービス事業会社の要件

    2013年第392項により、企業は施設、設備、人事、保証金に関する要件を満たした場合に、雇用サービス事業のライセンスが付与される。具体的には、従来、政令23/2021/ND-CP号第14条により、事業会社は事業所の所在地、供託金および従業員の要件を満たさなければならない。

    2025年雇用法第282項では、事業会社は雇用事業サービス業務の要件を満たす施設および人事、保証金を備えるだけでなく、事業運営全体を通じてこれらの要件を維持しなければならないことも強調されている。

    ただし、202671日から2027228日までの期間については、2025年投資法第51条第2項、同法附属書IV及び政府決議第66.17/2026/NQ-CPに基づき、「職業紹介サービス事業」は条件付き投資経営事業の対象業種一覧に含まれていない。

    そのため、職業紹介サービス事業を営む企業は、営業許可証の取得や、事業所、人的要件、供託金等に関する条件を満たす必要がない。

    もっとも、上記期間終了後については、政府及び関係当局が今後制定する詳細な実施ガイドラインや代替的な管理規定の内容を引き続き確認し、次の期間に適用される事業運営条件を把握する必要がある。

    さらに、2025年雇用法第283項には、雇用サービス事業会社が支店を設立できる旨の規定が追加された。支店は、雇用サービス提供の要件を満たす施設を有し、雇用サービスを開始する前に、本社所在地の省人民委員会傘下の専門管理機関に届け出しなければならないとされている。従来、同様な規定は2013年雇用法に含まれておらず、2013年雇用法の施行が度ラインとなる政令23/2021/ND-CP号にのみ規定された。
     

    1. 失業保険給付制度が大幅に改革されること

    2025年雇用法の失業保険政策(第7章、第29条から第52条まで)には、いくつかの重要な点改正が含まれている。最も注目すべきなのは以下である。

     

    2.1 新しい失業保給付険制度の調整

    2025年雇用法第30条第1項は、従来の失業保険制度を維持しつつ、新たに使用者による職業訓練・技能向上支援制度を追加しています。具体的な制度内容は、職業相談・職業紹介、労働者の職業訓練支援、失業給付、雇用維持を目的とした使用者向け職業訓練支援の4項目です。さらに、第302項では、危機、経済不況、自然災害、火災、戦争、危険な疫病などの特別な状況に対応する柔軟なメカニズムが追加されており、その場合には、政府は失業保険料の軽減を規制したり、金銭的支援またはその他の援助をを規制するようになった。

    一方、2013年雇用法では、雇用主への支援は規定されておらず、特別な状況での支援も規定されていなかった。


    2.2 失業保険加入対象者の拡大

    2025年雇用法第31条では、失業保険加入対象者は以下が含まれる。

    • 無期労働契約を締結している労働者及び契約期間が1か月以上の有期労働契約を締結している労働者
    • パートタイム労働契約に基づき働いており、当月の給与が2024年社会保険法に基づき社会保険料の納付基準となる最低給与と同等かそれ以上の金額(現行の参照給与額は基礎賃金と同等)を受給する者
    • 別名であっても、契約内容が有償雇用であり、一方当事者による管理、運営、監督が行われている場合にも、失業保険の加入対象である。
    • 勤務契約に基づいて勤務する者 
    • 法律の定めによる経営管理者、監査役、企業資本の代表者、協同組合法に基づき給与を受給している協同組合および協同組合連合の役員、代表取締役、取締役、監査役会メンバーまたは監査役

    さらに、同法は各時期の社会経済発展状況に応じて政府の提案に基づき、2025年雇用法に規定されている安定した定期雇用と収入のある対象者以外についても、失業保険の加入を決定する権限を国会常任委員会に付与している。


    2.3 失業保険給付制度の明確化、従業員への権利の追加

    2025年雇用法は2013年雇用法と同様の4つの失業保険制度を規定している。ただし、これらの制度はより明確に規定されてきた。

    • 職業訓練支援制度が拡充され、労働者が訓練に参加し、職業スキルを向上させるための支援が含まれるようになった。
    • 失業手当給付制度:年金受給資格がある時に退職する従業員は失業手当を受けられられなくなり、失業手当の受給資格を得るための待機期間は10営業日に短縮される。
    • 「労働者の雇用維持を目的とした職業訓練、技能向上及び職業能力向上支援制度」は、その名称が「労働者の雇用維持を目的とした使用者向け職業訓練、技能向上及び職業能力向上支援制度」に変更されるとともに、支援対象が限定された。具体的には、失業保険に加入している多数の労働者の雇用に影響が生じている場合、または影響が生じるおそれがある場合において、使用者が支援対象となります。これには、自然災害、火災、戦争・武力紛争その他の災害、または重大な感染症の発生による場合が含まれる。
      なお、2013年雇用法では、このような支援の適用場面について規定されておらず、自然災害や感染症の発生といった事由も明記されていなかった。
    • 失業保険加入対象者の雇用維持のために、雇用主が従業員の訓練、再訓練、スキル向上を行うことを支援するための「資金不足」の条件を削除する。

     

    2.4 障害のある従業員の失業保険料の削減

    2025年雇用法では、保険料率、保険負担者および失業保険料減額対象のケースなどが規定されており、2013年雇用法と比べて新たな点が多くなる。

    2025年雇用法第33条6項及び政令第374/2025/NĐ-CP号第5条によれば、障害者を新規に募集・雇用する場合、雇用主は12ヶ月を超えない期間中に、雇用主の負担となる障碍者に対する失業保険料の減額(1%から0%へ引き下げる)を受けることができる。ただし、使用者は、障害のある労働者について失業保険に加入させるため、社会保険機関に対して加入登録を行い、保険料の軽減措置を受ける必要があります。その際、各労働者の障害者認定証明書の写しを添付しなければならない。 

    さらに、第337項では、従業員の権利を保障するために、従業員が契約を終了する前に、失業保険料を全額納付する義務を強調している。具体的には、雇用主が従業員に対して十分な失業保険料を納付しなかった場合、雇用主は法律に従って従業員が受け取る権利のある失業保険給付に相当する金額を全額支払わなければならない。

    202611日からの失業保険料率と負担者は、2025年雇用法第33条に詳しく規定している。

    • 従業員は月給の最大1%を納付する。
    • 雇用主は失業保険に加入している従業員の月給基金の最大1%を納付する。
    • 失業保険に加入している従業員の失業保険料については、国が月給基金の最大1%を補充し、これは中央予算によって保証される。

    2013年雇用法には障害のある従業員に対する失業保険料の減額についても規定しておらず、明確な金銭的な補償義務も規定していなかった。
     

    1. 求職活動を報告しない従業員は失業手当の支給が停止するまたは終了されること

    2025年雇用法第401項には、失業手当の受給期間中、従業員は毎月、失業手当を受給している公的な雇用サービス機関に求職活動を報告しなければならないと明記している。

    報告を怠った場合の罰則については、2025年雇用法第41条に次のように規定されている。

    (i)失業手当の受給停止

    (ii) 失業手当の受給終了.

    2013年雇用法では、3回報告を怠った場合、失業手当の給付が終了するという一般規定のみが定められた。 
      

    1. 従業員登録および従業員データベース
       

    2025年雇用法では初めて雇用主および従業員は社会保険加入情報の登録・更新する際に、従業員情報を登録・更新をしなければならないとされている。

    2025年雇用法第17条に規定されている従業員登録に必要な情報は以下が含まれる。

    1. 基本情報:姓、ミドルネーム、名、個人職別番号、生年月日、性別、民族、現在の住所

    (b) 教育情報:義務教育、職業教育、大学教育、職業技能証明書およびその他資格

    (c) 雇用情報:雇用状況および雇用ニーズ

    (d) 保険情報:社会保険、失業保険

    (đ)その他情報:登録される従業員の特徴情報など
     

    これらの情報は雇用法、データに関する法令及びその他関連法令の規定に基づき、連携、更新、同期及び共有されるとともに、全国統一の下で構築・一元管理される。

    政府は、従業員登録に関する書類、手順、手続き、登録先、従業員に関するデータベースの受領、管理、活用、接続、共有、使用の詳細を規定する。

     

    企業にとって注意すべきポイント

     

    • 企業は新規定に基づく失業保険の受給資格を有する従業員(特に、労働契約期間が1ヶ月以上の従業員、賃金基準額に達したパートタイム従業員、給与所得のある経営者・取締役会、取締役社長・社長など)を中心に見直しを行い、保険料の追徴や紛争を回避するため、契約内容とそれに応じた保険料の負担義務を更新する必要がある。
    • 企業は人事、給与、保険データを標準化し、記録管理プロセスをアップグレードし、労働登録を容易にし、社会保険記録と同期を確保し、従業員記録の遅延を引き起こす情報の不一致を最小限に控える必要がある。
    • 労働契約を終了する際に、企業は終了手続き(引継ぎ、加入期間の確認、保険料の確定)を厳格化し、従業員が失業手当を申請しやすい環境を確保するとともに、企業が失業保険料を十分に支払わないこに起因する責任リスクを軽減する必要がある。
    • 雇用サービス、人材紹介またはデジタルプラットフォーム・マーケットプレイスを運営する事業会社は、電子商取引と連携した雇用サービスモデルにおける法的条件やライセンスを見直し、商品設計段階から運用全般にわたってコンプライアンスを確保する必要がある。
    • 企業は構造的・技術的変化、経済的困難、自然災害や疫病が発生した場合に支援メカニズムにアクセスできるよう、雇用を維持するための研修、開発、スキル向上の計画(予算、影響を受けられる職種リスト、実施計画、を含む)を準備しておく必要がある。
    • データとコンプライアンスの要件がますます厳しくなるため、企業は移行プロセス中に発生する個人情報の漏洩リスクと法的リスクを最小限に控えるために、社内のセキュリティメカニズム(規制、アクセス制御、契約/協定における守秘義務)を同時に強化する必要がある。

     

    上述は202611日より施行される2025年雇用法の注目すべきポイントのまとめである。2025年雇用法は現行規定の利点を継承しながら、多くの重要な内容を修正・補足し、労働市場および従業員に積極の意味および影響をもたらす。これらの新しい規定は、失業保険の適用範囲を拡大し、従業員のスキル向上を催促し、従業員、特に非正規社員の権利をよりよく保護することを目的としている。企業はこれを認識し、法改正に対応するための行動と対策を迅速に講じる必要がある。   

     

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