ベトナムにおける外国人労働者の労働許可証に関する新しい規定のポイント
政府はベトナムにおける外国人労働者の労働許可証に関する政令2019/2025/ND-CP号を公布した。本政令は2025年8月7日より発効し、政令70/2023/ND-CP号により改正された政令152/2020/ND-CP号と比べて、多くの変更点が加えられた。
本稿ではベトナムで就労する外国人労働者および雇用主にとって注目すべき新たなポイントをいくつか紹介する。
1. 労働許可証の付与に関する手続き、申請書類、発行期間、発行権限の改正
政令219/2025/ND-CP号に従う労働許可証の申請書類および申請手順に関する新たなポイントは以下のとおりである。
1.1 労働許可証の申請書類および手続き
219/2025/ND-CP号第18条により、2025年8月7日以降の労働許可証の申請書類は以下が含まれる。
- 政令219/2025/ND-CP号の付録フォームNo.03に従う雇用主の外国人労働者の使用必要性のに関する説明報告書および労働許可証の申請書
- 有資格の医療検査・治療施設が発行した健康診断証明書(ただし、健康診断結果が医療検査・治療活動管理情報システムまたは国家健康データベースに接続・共有されている場合を除く。)ベトナムと健康診断証明書を発行する国または地域が相互承認に関する条約または合意を締結しており、その健康診断証明書の有効期間が発行日から12ヶ月を超えない場合、外国の有資格医療機関が発行した健康診断証明書が使用される。
- 有効なパスポート
- 犯罪歴証明書または外国人労働者が刑を服していないか、犯罪歴が抹消されていないか、外国またはベトナムにより刑事責任を問われていないことを確認する文書で、発行日から申請書類提出日まで6ヶ月以内に発行されたもの。ただし、犯罪歴証明書と労働許可証の発行に関する行政手続きが規制に従って連携されている場合を除く。
- カラー写真2枚(サイズ4 cm x 6 cm、白背景、正面向き、裸頭、眼鏡無し)
- 次のいずれかの外国人労働者の就労形態の証明書類:
- 政令219/2025/ND-CP号第2条1項b号に規定される場合、外国人労働者をベトナムの商業拠点に一定期間就労させるために外国の雇用主による派遣文書であり、当該外国人労働者が就労するためにベトナムに入国する直前に外国の雇用主によって少なくとも12ヶ月連続して採用されていたことを確認するもの
- 外国人労働者がベトナムで経済・社会契約または合意を履行し、ベトナムの入札パッケージおよびプロジェクトの実施に参加するためベトナムで働く場合、外国の雇用主による派遣文書、および雇用主が署名済みの契約書または合意を添付した文書
- ベトナムパートナーおよび外国パートナー間で締結されたサービス提供契約、および外国人労働者がベトナムで契約に基づくサービス提供者として働く場合、ベトナムに商業拠点のない外国の企業で少なくとも24ヶ月間勤務したことを証明する文書
- 外国人労働者がベトナムでサービスを提供する場合、サービスの提供の交渉のために、外国人労働者をベトナムに派遣するサービス提供者より発行の派遣文書
- 企業内移動を除き、外国の機関、組織、企業からベトナムに転勤させる場合、外国人労働者をベトナムに派遣し、予定の職務に適合したことを確認する外国の雇用主による文書
- ベトナムで、株式会社の取締役会長、取締役、資本金が30億ドン未満の有限会社の所有主、有限会社の社員として勤務する外国人労働者は規定に従って管理者であることの証明書類
- 外国人労働者が管理者、取締役、専門家、または技術者であることの証明書類
従って、以前の政令70/2023/ND-CP号によって改正・補足された政令152/2020/ND-CP号に規定されている労働許可証の申請書類と比べて、政令219/2025/ND-CP号は外国人労働者の使用必要性の報告および説明に関する手続きを労働許可証の申請書類提出手続きに統合する方向に改定された。
さらに、政令219/2025/ND-CP号では、労働許可証に添付する関連書類についてより具体的な規制を設け、ベトナムで就労するための労働者への派遣文書、外国パートナーおよびベトナムパートナー間のサービス提供契約、外国人労働者が外国パートナーのために働いていることの証明書類など、就労形態の証明書類の提出を求めている。
1.2 労働許可証の発行期間
政令219/2025/ND-CP号第22条により、外国人労働者の就労開始予定日前まで60日以内、但し10日以上前でなければならず、雇用主は外国人労働者の就労予定地の行政サービスセンターに直接、または公共郵便サービス、または企業、個人のサービス、または委任を通じて、労働許可証の申請書類を提出するものとする。
管轄当局は労働許可証の申請書類の受領日から10営業日以内に、申請の承認を検討し、外国人労働者に労働許可証を発行するものとする。外国人労働者の使用必要性を認めない場合、または外国人労働者に労働許可証を付与しない場合は、申請書類の受領日から3営業日以内に、理由を明記した書面による回答を出さなければならない。
以前の政令152/2020/ND-CP号第11条により、雇用主は外国人労働者のベトナムでの就労開始予定日の少なくとも15日前までに、労働傷病兵社会福祉省または外国人労働者の就労予定地の管轄労働傷病兵社会福祉局に労働許可証申請書類を提出しなければならない。労働許可証申請書類の受領日から5営業日以内に、労働傷病兵社会福祉省または外国人労働者の就労予定地の管轄労働傷病兵社会福祉局は外国人労働者に労働許可証を発行するものとする。
従って、新規定によると、労働許可証の申請手続きの実施期間は以前と比べて5日延長され、管轄当局の結果返答期間も以前と比べて5営業日から10営業日に延長されるようになった。
1.3 労働許可証の発行権限
政令219/2025/ND-CP号第4条により、2025年8月7日以降、省レベルの人民委員会は外国人労働者の就労予定地に本社、支店、駐在員事務所、または事業所を持つ雇用主に勤務する外国労働者に対する労働許可証および労働許可対象外の確認書の発行、再発行、更新、回収を行う権限を有することになる。
外国人労働者が複数の省や中央直轄市の雇用主のために働く場合、雇用主の本社所在地のある省レベル人民委員会が、労働許可証や労働許可証対象外の確認書の発行、再発行、更新、回収の権限を有する。
省レベルの人民委員は法律の規定に従って、労働許可証および労働許可証対象外の確認書の発行、再発行、更新、回収を管轄当局に分散することを決定する。
従って、2025年8月7日以降、外国人労働者への労働許可証の発行権限は省レベルの人民委員会に属するため、雇用主は労働許可証の申請書類を正しい提出先に出すよう注意が必要である。すなわち、提出先が「労働傷病兵社会福祉省または外国人労働者の就労予定地の管轄労働傷病兵社会福祉局」から「外国人労働者の就労予定地の行政サービスセンター」に変更された。
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